「再生医療」とは
ご自身の血液の中にある血小板が持つ修復力や炎症を抑える力を利用して、関節の痛みの軽減や傷んだ部位の修復を行う治療です。再生医療(PRP療法)は、日本国内でも手術を行う必要がなく副作用も少ない治療法として認知が広がりつつあり、関節や筋肉、靭帯損傷などの痛みを抱える患者様にとって、薬物・物理・外科療法に続く新たな選択肢として注目されています。
こんな方におすすめです
- 長引く関節の痛みや腫れ、炎症を治療したい方
- 筋肉・腱・靭帯の痛みを減らしたい方
- 手術以外の治療法をお探しの方
- 早期にスポーツ競技へ復帰したい方
- 肉離れや骨折、捻挫などのスポーツ外傷でお悩みの方
「PRP療法」とは
①患者様自身の腕から採血
②遠心分離機でPRPを分離・抽出
③患部にPRPを注射
PRP(Platelet Rich Plasma)は日本語で多血小板血漿と呼ばれています。多血小板血漿とは、患者様ご自身の血液を遠心分離機にかけ、主に血小板を濃縮したものです。
血小板に含まれる成長因子には組織を修復・活性化させる働きがあり、成長因子を大量に含むPRPを患者様の患部に注入することで、患部の痛み軽減や炎症を抑制する効果が期待できます。
PRP療法が効く症状
当院で行うPRP療法は再生医療 の「第二種」および 「第三種」にあたり、それぞれ下記の症状に効果が期待できます。
第二種(PRPの関節内投与)
PRPを関節内に注入することにより、変形性関節症による慢性的な痛みや腫れなどを抑制し、組織の修復を促します。
- 変形性股関節症
- 変形性膝関節症
- 関節内組織損傷
- 半月板損傷 ・・・など
第三種(PRPの関節外投与)
スポーツで筋肉・腱を痛めた方や、仕事や育児で腱鞘炎となってしまった方など、幅広く対象となる治療です。
- 上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
- 上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)
- 膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
- 腸脛靭帯炎(ランナー膝)
- 足底筋膜炎
- 腱鞘炎
- 肉離れ
- アキレス腱炎 ・・・など
PRP療法のメリット・デメリット
メリット
- 患者様ご自身の血液を使用するため、アレルギー反応や感染などのリスクが低い安全性の高い治療
- 日帰りで処置が可能
- 治療に年齢の上限制限なし
- 治療は何度でも受けることが可能
- 修復作用が上手く働けば、1回の投与だけで長期的な効果が持続
- 治療の痕が残りにくい
デメリット
- 治療の効果や持続期間は、患者様の体調、年齢などによって左右され、個人差がある
- 施術時、患部への注入には痛みを伴うことがある
- 採血部位や治療部位に皮下出血が起こる場合がある
- 施術後の数日間、治療部位に腫れ、痛み、熱感が出る
- 自由診療となり、保険診療適用外
PRP療法が受けられない方
- 現在癌と診断されている方、あるいは癌の治療を受けている方
- 重篤な疾患がある方(心・肺・肝・腎疾患、コントロール不良な糖尿病、高血圧など)
- 関節リウマチなどの膠原病
- 薬剤過敏症の既往歴を有する方
- 本治療を一ヵ月以内に受けたことのある方
- その他、担当医が不適当と判断した方
PRP療法の治療の流れ
事前の診察でRPR療法の適応があるか判断(保険診療)
1
PRP療法の説明と実施前検査 (自費診療)
2
PRP療法の実施(自費診療)
3
アフターケア診察(自費診療)
4
- 治療後には痛みが発生します。痛みは翌日にピークを迎え、その後は徐々に引いていきます。痛み止めを処方しますので、痛みがある場合は服薬してください。
- 血行が良くなると術後の痛みが増しますので、入浴(熱いお湯に浸かること)は避けて下さい。
- 運動は痛みがおさまったら、徐々に身体を慣らしながら再開頂けます。ただし、激しい運動は1ヶ月間程度控えていただくことがあります。
- 治療の効果は術後2週間~3ヶ月程度で出現が期待できます。
PRP療法の費用
PRP療法は保険診療適用外となるため、自費診療となります。
種別 | 変形性膝関節症(第二種) | 筋・腱・靱帯(第三種) |
料金 | 330,000円(税込) | 110,000円(税込) |
PRP療法について、もっと話を詳しく知りたい患者様は、当院に整形外科の主治医がいる場合は、主治医にお気軽におたずねください。
初診の患者様は、まずは整形外科の受診をお願いいたします。