徹底した事前調査と多職種連携により
骨折の連鎖を絶ち、生活の向上を図る
当院では、2020年から骨折リエゾンサービス(FLS: Fracture Liaison Service)をスタートしました。
高齢者の場合、一度骨折すると再骨折しやすくなります。骨折を繰り返す原因の多くは骨粗鬆症で、自覚症状がありません。そのため気付かないまま骨折が連鎖し、QOL(生活の質)・ADL(日常生活動作)が低下。やがては寿命にも関わってきます。そういった二次的な骨折においてこれまで問題となっていたのは、骨粗しょう症を予防するための、投薬をはじめとした治療の継続率が低いことでした。
FLSは、そんな再骨折を防ぐため、医師、薬剤師、看護師、理学療法士、作業療法士、栄養士、事務員、センターに関わるほぼ全職種のスタッフが協働する多職種連携システムです。骨粗しょう症を防ぐ薬を使ったり、リハビリを行ったりといった適切な治療を徹底して行うことで再骨折を予防します。
また、一方的に進めていくのではなく、患者様の希望に沿った治療を行うのが、当院の取り組みの特徴。患者様に対し、これまでの治療歴や希望する投薬方法、通院頻度など独自で詳細なアンケートを取り、それを元に方針を立て、各専門分野が情報共有しながら治療を進めていきます。
これらの連携・緻密な調査によりケアギャップをなくし、骨粗しょう症・骨折の予防を徹底。患者様一人一人のQOL・ADL向上に取り組んでまいります。
■骨粗鬆症マネージャー(薬剤師)2名在籍